ブロブ

このブログはこれ単体で完結するものではなく私の人生と照らし合わせてはじめて楽しいものであり非常に個人的と言えます。

すばらしい新世界 感想

すばらしい新世界読みました。読みました? ざっくり解説をすると2540年の未来は厳格な管理社会に置かれていて、人間は母親から生まれることがなく瓶の中で培養され、あらかじめ決まった階級に生まれ、知能能力が決められた社会の話です。

自分の役割が生まれる前から決まっており、その役割に全く疑問を抱かないように繰り返し条件づけられます。そのため人々は自分の位置に非常に満足しており、仮に不安になることがあれば「ソーマ」と呼ばれる政府推奨の絶対安全麻薬を飲み安定した精神状態を保てます。ソーマを飲むことも瓶の中で条件づけされており、そのことに疑問を持つことはありません。世界は非常に幸福で安定しています。

その中でインディアン特別地区から来た野蛮人と呼ばれる男がなんじゃかんじゃする(この世界は間違ってる! と叫ぶなど)話です。

まあ野蛮人の話はそこまでどうでもいいです。この話は設定の時点で勝ち確なので。

この話の核は「条件づけ」です。もともとの常識が社会と適応できるものであると思い込ませることができたならそれを幸福だと思い込ませることが可能で、しかも薬物によって安定しているなら誰も不幸ではないのに野蛮人が言う「間違っている」とは何なのか? それは幸福に優先することなのか? というのが争点であり、この小説の最も面白い部分であると言えるでしょう。

さて、世の中に催眠というエロジャンルがありまして…(羽織を脱ぐ)

エロ、足りてますか? 私はめちゃめちゃ摂取しています。ジャンルの区別なく見るのですが、唯一ダメなジャンルがあります。レイプものです。

まああんまり「俺はレイプが大好きだ!」って言える人もいないと思いますが、見たい人がいるから発生しているわけで、一定の需要があるものではあります。

ベタなこと言うようですが突発的な暴力や脅しで無理やりセックスさせられて苦しんでるの見るの嫌なんですよね。人にやられて嫌なことをするなっていう道徳一年生をスキップしていますよね。来世はダンゴムシになって丸まってればいいんですよそんな奴は。

じゃあ逆に一番好きなジャンルはなんなの? さぞかし高尚なんでしょうなあ。よくぞ聞いてくださいました。NTRです。テッテレー! 待ってください聞いてください石なげないで。

NTRの中でも男と女が同意の上で、プレイで別の男に抱かれちゃうのが一番好きなので、ここに暴力や脅しはないんです。あるのは屈強なペニスだけ。

屈強なペニス、いいですよね。組み伏されて屈服してみたいですよね。そんなあなたにNTR。彼氏のこと粗チンとか言っちゃう訳ですよ。

女の子も人間なんだな、ちゃんと性欲があるんだなと実感できるのが最高なんですよ。まだ自分の中にあると気づけなかった淫心に(淫らな心と書いていんしんと読みます)衝突するのは超エロい。

NTRとレイプどっちもかなりキワモノというか忌避される性癖な訳ですが、決定的な違いに自由意志の有無があります。

自分が(いやいやのパターンもあるとはいえ)望んでしているNTRと全く望んでいないレイプだと登場人物から出る深みが違うんですよ。最初に望んだのは自分だという罪悪感がセックに対する高揚感をさらに心を駆り立てるんですよ。

さて、催眠です。構造として自由意志が無いという部分からレイプと同じものだと言えますが、まれによくあるパターンで、催眠を解いたあともセックスに対する欲求はそのまま、というものがあります。俗に言うオチンポ快楽堕ちですね。

この場合はどう判断するべきなのでしょうか。きっかけは無理やりとはいえ最後には自由意志があるのです。

私の頭では全く答えは出ませんでした。とはいえちゃんとヌケたので私のちんちんはOKだと言っています。まあ私のちんちんは可愛かったら男の娘でもイケちゃう柔軟性をもっているのでそこまで参考になりませんが。

結局のところ、性癖に理屈をつけようとすること自体が無粋なんだと思います。NTRも「ギャップ萌え」だとか「女もちゃんと人間だと気づける」という考えはただの理屈。

理屈以上に沢山大事なことがあって、それが信仰心と呼ばれるものなのだと思います。では、すばらしい新世界から抜粋して終わります。

「僕は僕でいい。情けない僕のままがいい。どんなに明るくなれても、他人になるのは嫌だ」

それでは